毎週遠征はこれまでの自分的釣歴史にはないものでしたが、道具にはまると、比例して釣り中毒化するようです。
さて、今回のアイテムは三脚オモリ。
ホームグラウンドの港ではまわりの釣り師が結構な割合で三脚オモリに金属製ウエイトを使っています。バケツのウエイトも荷物減らしとしては合理的ですが、準備の水汲みや砂浜での三脚使用を考えるとイマイチだし、アイテムとして考えるとちょっと貧乏くさい。
聞くと皆さん、鉄工所で作ってもらったとか、自動車のサス使ってるとか、ハードルが高い。
ネットで検索しても、こんなの売ってないし。
・・・しょうがない。作りましょうw
まずは材質。
重量的には4Kgでは軽すぎて倒れるし(現在使っている砂オモリが4Kだけど、しょっちゅう倒れてその度に心が折れます)、5kgでは三脚の足が曲がります。
ここは4.7kgくらいを狙いましょ。
コンクリートの比重は2.3ですね。建築の中の人なら常識です。
砂は2.0、スチールは7.8くらい
コンクリートで4.7Kg分だとそれなりの大きさになるし、スチールじゃ自分で溶かすのは無理。パチンコ玉だと嵩比重4.5まで下がってしまいます。
自作で好きなように加工できる金属といえば鉛くらいでしょうか。融点は327度。
我が弟が、そういえば散弾を自作していたような・・・
ググると結構皆さん、鉛であれこれやってますね。
しかも鉛の比重は11.4!
容器は溶けた鉛に耐えられる金属が最低条件ですが、錆びては元も子もないのでアルミかステンレス。ここは強度と耐久性でステンレスにしましょう。
手っ取り早くステンレスパイプとして、規格を調べると径60.5mmってのがあります。
単純計算4.7kg/0.03025×0.03025×3.14×11.4=144mmの高さが必要となります。
ステンの比重はスチールと同じなので、その分を見込んでパイプ長さ15cmってとこです。
しかしホームセンターでは扱ってない・・・
困ったときのGoogle先生。
お、切り売りしてくれるとこ発見!しかもエンドキャップもあるじゃん!
さっそくキャップの足高さを加えて17cmで注文です。
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切り売りしてくれるのでたすかります |
ウエイト5本作るので、約23Kg分。
活字鉛ってのがありますね。ぽちっちとな。
材料がそろったところで調理です。
溶解道具は自宅にあった、廃棄寸前調理器具。
頭の中では何度も製作シミュレーションしているので、実践してみましょう。
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バーナーは必須です 不純物除去に水をはったボールも用意します |
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石こうの型はティッシュ箱 |
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食欲をそそりますW |
鉛溶解GO!
・・・と、溶けない!
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無理やりバーナーで炙るとアルミ鍋に穴、開きます! |
なぜ?一瞬、溶けるけどすぐ固まる!
頑張ってたら融点660度のアルミ鍋が先に溶け始めてしまった!・・・いきなりの挫折?
うーん・・・
調べてくと、どうやら活字にも鉛と、亜鉛製があるらしい。
なんてこった・・・
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左が鉛、右が亜鉛 くびれの形状で区別できます |
しょうがないので数千個のピースをより分けます。
結果、約半分が亜鉛活字と判明。
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手作業でより分け |
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漁師さんの鉛 |

足りなくなった鉛分は漁鉛を購入して再度融解に挑戦。
溶けたー。注いでー。でも今度はステンパイプから鉛の塊が抜けてくるww
ステンパイプ内側の洗浄と目粗し程度では摩擦力の方が負けてしまう。
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ボコボコなのは亜鉛が混ざってるからです |
うーん、また挫折。
夜な夜な布団で寝ながら練った方針は、
「ステンレス針金をあらかじめ縫い付けた樹脂キャップを先行してはめ込み、石こうで保護して鉛充填」
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コーキング材で接着 |
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ステン針金を通して・・ |
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これで容器と鉛が一体になるはず |
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キャップが溶け落ちないように石膏で保護 |
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トロトロと何度にも分けて注ぎます |
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ステンフックにワッシャーを座金替わりで |
あとはフックの抜け防止に座金かまして・・・あれ?フックはどうやってセットしようか・・・
アンカーフレームなんて無理だし・・・
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フックで吊るしておいて注ぎます |
最後はバーナーで天端を平滑にして完成!!
重量は計算通り4.7kg
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完成!イメージ通り! |
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アラーム三脚4台分+予備 |