2012年12月7日金曜日

祝掲載・・・なんちゃって

日経アーキテクチュア12/10号「読者から」に掲載されました。
2009年にも電話インタビューされて、設計料と職能問題について掲載されたことがあり、2回目の登場ですw
今回は「一般競争入札による設計者選定」の危惧について意見させてもらいました。
ちなみに原稿料は1000円の図書カードでした・・・

2012年12月3日月曜日

竣工祝賀会でした~





 
12月2日 ぽぷら保育園の竣工祝賀会が開かれました。当日はいきなりの大雪でしたが、無事、お披露目。昨年、計画にあたって声をかけていただいたのが3月でした。それから2年近くかかっての竣工です。
 
これは11/17に開かれた園行事。迫力の獅子舞はさすがプロ。


新芸能集団「乱拍子」のみなさん

2階吹抜からの様子。
上下のつながりを持たせて全体が一つの空間となっています。


 
今回の設計は「ワークショップ」形式で行われました。
参加型共同設計による基本設計検討会の様子です。

動線シミュレーション。
北側園庭という条件を逆手に取って明るい保育室に。

ぽぷら保育園が認可されて10年の記念誌
当初、現在地での建替や別敷地への移転を念頭に検討されていましたが、弊社の提案は「隣地取得による敷地内移転」
実は旧保育園の南側隣地は近所の地主さんの所有で勤医協中央病院に賃貸されていました。
病院は来年5月に移転するので、交渉すればこちらに有利な条件で入手できるのではないかと提案しました。
結果、南側4区画を入手(当面賃貸)。
建物配置は日影シミュレーションと動線計画から南側に乳児園庭を残して寄せることにしました。

保育室をすべて南面させ、北側の園庭と遊戯室・玄関を一体化させました。
園庭の陽射しを確保するため、2階のセットバックと勾配屋根の遊戯室としています。
1階の保育室は乳児~2歳とし、南側に乳児園庭を設けています。

2012年11月3日土曜日

着工しました その4と5

「着工しました」と「竣工しました」しかUPしない、と突っ込まれそうですが・・・
10月、相次いで新築工事がスタートしました。
勤医協共同ビルと(仮称)東在宅総合センターです。

渾身の鎌入
祭壇はこんな感じ



近隣小学校の生徒に描いてもらいました。(実は新病院の流用)
 現場は予想通りの軟弱地盤。
事前に調査した地質データと照合して支持層を確認。正確に杭底を決定します。


おなじみの光景です










東在宅総合センターは「勤医協札幌東ビル」に決定。
1階に薬局、2階がデイサービスと在宅事業所、3階がユニット型ショートステイになっています。

2012年10月27日土曜日

竣工しました・その3

定員90人となる認可保育園。ゆったりとしたつくりです。
勤医協ぽぷら保育園竣工

これも途中報告が一切なしでの竣工報告となってしまいます。正確にはまだ既存園舎解体と園庭の整備が継続工事中ですが、今週月曜から新園舎での生活が始まっています。

この計画では、既存園舎の隣地を入手しての移転新築を提案し、仮設園舎なしでの建設事業となりました。
解体する既存園舎の跡地が園庭となります。

園庭が北側になるので日影のシミュレーションを行い、園庭側に落ちる影を最小限にするため、吹き抜けのホール(遊戯室)をR屋根としました。
泥団子に適した土を選定

園庭の搬入土は実際に近郊の土を何種類も集めてきて泥団子を作り、最適な赤土を選びました。もちろんいろいろな種類の土がないと遊びの多様性が生まれないので、場所ごとに違った種類を選定。
子どもたちの笑顔を想像しながら最終盤に向けての監理です。


初日は遠足風にホールでお弁当



南側乳児園庭から

2012年10月21日日曜日

竣工しました・その2

たて続けの竣工報告です。
本日、「苫小牧高齢者複合施設みやまの里」で内覧会と竣工祝賀会が催されました。
内覧会に来られた方は2日間で700人にのぼったそうです。
42室の住戸は満室スタート。競争率は申し訳ないほど高かったそうです。(もう1軒埋まるくらいだったとか・・・)
   サービス付高齢者向け住宅の登録を受けた複合施設。
   4階にユニット型ショートステイ10室×2ユニット。2、3階は住戸とラウンジ。
   1階はデイサービスと食堂・多目的ホール、訪看・訪介・居宅支援事業所と法人本部。
   延べ面積2466㎡のRC4階建て耐火建築物で、外断熱工法を採用しました。

祝賀会には苫小牧市長をはじめ、地域の方々に出席していただき、大賑わい。
特にオープニング「勤医協友の会うたごえサークル赤い実」の合唱はとてもすてきで心地よいものでした。

この事業も丸3年以上の歳月で完成に至りましたが、振り返ってみると・・・・・

初めて事業計画の相談を受けたのが2009年7月。その時点では木造2階建ての地主リースバックで計画が進んでいました。しかし結局地主の都合で計画が頓挫して振り出しに戻り、弊社に改めて相談があったので、「苫小牧病院の駐車場として使っている、あの土地って使えないですかねえ」とちょっと無茶かな・・・と思いながら選択肢の一つとして提案すると瓢箪から駒。代替駐車場を市から緑地帯を借りることで対応できることになり、地主の了解も得ることができてその方向で計画がスタートしました。
その次に弊社が提案したのは「高優賃かしわの杜」、「黒松内高優賃ふきのとう」に続く3番目の高優賃制度活用です。ちょうど黒松内の計画で北海道住宅課と協議を繰り返した結果、廃止されていた道優賃制度について、「市町村(地方公共団体)の意向があれば道として認可する」との制度再策定の方針転換を引き出したところでした。この特待措置を使わない手はありません。さっそく苫小牧市との交渉です。

しかし、これがとんでもないハードルで、建設部や保健福祉部に交渉を申し入れ、次長クラスをはじめとする10人くらいを相手に「市営住宅の建設・維持よりもはるかに財政負担が少なくなる」「苫小牧市として高優賃を擁して福祉の町づくりを推進すべきだ」など熱弁をふるっても糠に釘。「予算がない」とバッサリです。市議にもお願いして交渉に同席してもらい、何度か協議しましたが、さっぱり進みません。半年ほどかけたところで長期戦になりそうだと判断し、この方向は断念することになりました。市職員に対峙すると、つい労働組合の「対市交渉」の癖が出てしまったのが敗因では・・・と反省しきりです。
 
高優賃には淡い期待をしていましたが、自治体が首を縦に振らないことも織り込んで、もう一本の可能性も追及していました。
2010年1月。とある自治体の方から「どうやら来期に補助金の付く高齢者住宅の新しい制度ができるらしい」との情報と、省内文書らしき国土交通省の「高齢者等居住安定化推進事業の創設」という資料を入手していました。各方面に問い合わせてもまるでかん口令が布かれているかのごとき情報の少なさではありましたが・・・
その段階ではあっても建設委員会で「はっきりするまでは様子を見るべき」とアドバイスしたのは、補助金事業というものは工事契約してしまうと補助が受けられなくなるのが一般的で、仮に10%の補助が出るだけで利回り分が確定するようなものだからです。逆に言えば家賃を10%安く設定できるという事でもあり、法人の運営上にとっても住居の入居率に関しても大きな担保になるからです。
案の定、2010年8月に制度内容が明らかになり、高優賃を断念しても2本目のレールに乗って計画を進めることになったのです。

2012年10月20日土曜日

竣工しました・その1

この前「着工しました」で、いきなりですが「竣工しました」w
ほんとは建築工程の情報発信をイメージしていたのですが・・・
さすがに3件同時進行で、そこに実施設計2本かぶって、数多くの相談が舞い込んできたこの間、まったく身動きができませんでした。(精神的にという意味ですが・・)
というわけで一気に竣工の報告になってしまいました。
               黒松内高齢者優良賃貸住宅 勤医協ふきのとう

中央に中庭を設け、1270㎡の方形平屋でも風通しと明るさを確保しています
先に掲載した道内最後の高優賃です。
さすがに敷地を贅沢に使った平屋形式の高齢者住宅はそう多くはないでしょう。
26室の高優賃住居とデイサービス併設で、弊社2件目の高優賃となりました。


先日、竣工祝賀会が催され、黒松内副町長さんをはじめ、地域の皆さんが出席され、たくさんのご祝辞を述べられました。
東西南に面した各住戸はバルコニー付で、浴室・キッチン・洗面・トイレを備えています。
 

2012年4月28日土曜日

統括設計専攻建築士に認定


このたび専攻建築士として認定されました。
医療施設、福祉施設、共同住宅の3分野での統括設計。
さすがに30年近い経験値は伊達じゃないw
担当業務・物件も130件を超え、担当責任を担った業務等を含めるとこれまで160件以上に関わらせて頂きました。
先日も27年前の建主さんから連絡をいただき、ちょっとしたお悩みについてのアドバイスをさせていただきました。
「自分の仕事に生涯責任を持つ」
改めて自分のスタンスを胸に刻みました。

2012年4月13日金曜日

まずは杭打

杭を打設する前に地盤の状況を確認します。
設計段階で調査していた地質データと照らし合わせ、設計通りの支持地盤が存在しているか1~2mごとの土質を実際にサンプリングします。

 今回の3物件中、いちばん深いものでは約20mの支持層まで打ち込みます。
土質と掘削の際の負荷電流値で支持層を確認します。

2012年3月19日月曜日

勤医協ぽぷら保育園 着工



ようやく札幌も春めいてきました。記録的大雪でもちゃんと春はやってきます。 
先日、昨年の春から設計を進めていた、勤医協ぽぷら保育園が着工しました。 「安心こども基金」の補助事業による園舎の建替えです。
めったに体験できない地鎮祭で子どもたちも神妙にお祓いを受けていました。終わってからの餅つきもハレにふさわしく大賑わい。きっと印象に残る一日だったことでしょう。
さすが、腰の入った杵さばきです

2012年3月3日土曜日

勤医協黒松内高齢者向け優良賃貸住宅 着工

計画開始から3年余り。ようやく黒松内町民の切望する高齢者住宅が着工しました。

   初めて事務長さんから弊社に声をかけて頂いたのが2008年11月。その時は今後の高齢者住宅事業の展開をどう考えたらいいかアドバイスがほしいというものでした。
ひととおり地域の状況や事業イメージを伺い、将来展望や条件を整理して提案したのが「高優賃制度の活用」の可能性。高優賃とは「高齢者の居住の安定確保に関する法律」の基づいて都道府県知事の「認定」を受けた高齢者専用の住宅です。地方公共団体・国から整備に要する費用の補助、家賃の減額に要する費用の補助など各種の助成が期待できます。入居者は最大4万円の家賃補助が受けられて、24時間の職員常勤で安心生活がおくれます。

しかし、当時高優賃の制度が策定されていたのは札幌市、旭川市、函館市のみ。北海道としては「道優賃」という名称で5年間ほど制度がありましたが2006年に廃止されています。(2010年に竣工した「勤医協かしわの杜」は札幌市の制度を提案・活用しています)
以前から「法律上は自治体が制度を策定すれば北海道としても個別に認定を出すことができるのでは・・・」と考えていて、この機をチャンスとばかりに独自で北海道の住宅課と交渉。しかし既に当時の状況を知る担当者もおらず制度要綱も施設基準も見当たらないとにべもない・・・。北海道の担当者をその気にさせなくてはスタートすらできません。あきらめの悪い僕は高齢者住宅の重要性と地域の願い、国の動向と北海道のあるべきスタンスなどを訴えるなかで「自治体が策定するなら北海道としては高優賃施設基準を作り直した上で認定審査をおこなう」と何度かの交渉の末に前向きな対応してもらえる回答を得ました。

さて次は黒松内町との交渉。診療所の事務長さんに同行してもらいながら町長、副町長、保健福祉課、建設水道課、企画調整課と何度も足を運び、制度の概要と展望について提案して高優賃の優位有を訴え、「北海道も町の意向があるなら認定を出してくれる」と。さらに町有地の提供までお願いしました。2009年9月には町にも内諾してもらい、次々年度に運用できるよう、道からの権限移譲申請、国とのヒアリングなど制度策定するための準備を進めてもらうこととなりました。

そこから建設委員会の開始です。2009年11月から月1回ペースで2011年1月まで行い、友の会総会での説明会を経て最終的にはRC造平屋1270㎡、デイサービス併設の高優賃26戸となりました。
住戸は25㎡で浴室、バルコニー付。食堂は中庭に面した明るいオープンスペースとなっています。

ちょっと焦ったのが、計画も大詰めの2010年秋。高齢者居住安定確保法が改正されて高優賃のカテゴリーが廃止されるという情報が・・・。法律がなくなったら計画は頓挫です。
情報収集すると「法律施行前に設計が開始されている物件は継続」できると例外規定が盛り込まれ一安心。札幌市も新規認定がなくなったので北海道で最後の高優賃認定物件となりました。(ホッ)
もっともこれから羊蹄山なみのハードルである補助金交付申請をクリアするという大苦行があるのですが・・・

2012年2月3日金曜日

今年1件目の着工

昨日、苫小牧で高齢者複合施設の起工式がありました。今シーズン一番の寒気の中、でもみなさんの熱く燃える志をもって1時間にわたり安全を祈願しました。昨年創設されたサービス付高齢者向け住宅整備事業に応募し、当初秋ごろ着工の予定からずれ込むこと4か月。計画開始からは既に2年が経ちました。感慨深い所ではありますが監理者としてはこれからが本番です。